XC-Gate(エクシーゲート)は、Excelでカンタンに画面設計ができる帳票電子化ツールです。製造現場の、「報告書」「点検表」「チェックシート」「日報」など、あらゆる帳票の電子化が可能です。
ハンディターミナル用のアプリやシステムの開発不要で利用いただけますので、入出庫や照合作業、チェックシート、作業報告など、ハンディターミナルで使いたい帳票画面を、システム開発なしで簡単に作成し現場でご利用いただけます。
この記事では、ハンディターミナルを用いた活用例を実際の入力画面(サンプル)とともにご紹介します。
目次
ハンディターミナルとは?
ハンディターミナルとは、バーコードやQRコード、機種によってはOCR(文字認識)の読み取り機能が付いているモバイル情報端末のことです。各種コード情報、テキスト情報を読み取るだけではなく、機能、文字・数量や手書きサインといった入力機能、情報などの画面表示機能、読み取ったデータの送受信機能などがあり、さまざまな業界・シーンで使用されています。

このハンディターミナルですが、現場帳票電子化ソリューション「XC-Gate」の入力用端末として利用することができます。
現場帳票電子化ソリューション「XC-Gate(エクシーゲート)」は、ブラウザで利用するWEBシステムであるため、タブレットやスマートフォンだけではなくAndroid OSのハンディターミナルで、Google Chromeのブラウザでご利用いただけます。バーコードやQRコードを読み取り、スムーズかつ正確に関連情報を入力できることが大きなメリットとなっています。
ハンディターミナル連携の特長
ハンディターミナル用の帳票画面もExcelだけで作成可能
XC-Gateの帳票作成では、使い慣れたExcelを用いて行いますが、ハンディターミナルの帳票作成においても、Excelでの画面設計が可能です。
作成するときに、ハンディターミナルの画面サイズに合わせて横幅を調整することで、ハンディターミナルに対応した帳票を作ることができます。

XC-Gateはアプリのインストールなしで利用可能で、ハンディターミナルに搭載されたブラウザで操作することができます(Androidの場合はGoogleChromeが推奨ブラウザとなります)。専用アプリの開発が不要なため、導入のハードルが低くさまざまな用途で活用できます。
本記事では、株式会社キーエンスが製造・販売するハンディターミナル(DX-A800)での活用例をご紹介いたします。
この記事では、株式会社キーエンスが製造・販売するハンディターミナル(DX-A800)にて活用例をご紹介いたします。

端末に関するお問い合わせはこちら
株式会社キーエンス:https://www.keyence.co.jp/
こんな方におすすめ
- 入荷時の検品・受入処理、出荷作業を効率化したい方
- 指示内容と現物の照合作業にお困りの方
- 製品の見間違い・チェックシートの入力ミスなど、ヒューマンエラーを防ぎたい方
- ハンディターミナル専用アプリの開発にお困りの方
ピッキングリスト
課題|ピッキング業務での作業ミスや遅れが後工程へ影響する
目視によるシリアルナンバーの確認では、番号の目視確認、帳票への記入など細かい作業が多く、ミスなく業務を進めていくことは非常に困難です。
複雑なシリアルナンバーのため読み間違いや書き損じが生じたり、部品数量が多い場合に確認作業に時間がかかったりと、ミスを誘発する恐れがありました。また、書き手のクセにより見ずらいリストになるといった課題もありました。
ピッキング作業にミスがあると、作業開始後の手戻り作業が生じ、後の工程など製造全体のスケジュールに影響を及ぼします。そのため、業務には迅速かつ正確な作業が必要とされます。

ポイント|作業オーダーの読取で部品リストを取得、自動照合で内容確認が可能に
作業オーダーを読取すると、作業オーダーに紐づく必要な部品を一覧表示します。作業に必要な部品が一目でわかるので、リストに沿ってピッキング作業を開始できます。

各部品に添付されているバーコードを読み取ると、該当のシリアルナンバーが自動入力されます。部品番号を自動照合するため、目視確認や記入の手間を削減できます。また、予定していた部品リストと相違がある場合は、赤くエラー表示されることで、ミスにも気づきやすくなります。

効果|QRコード読取で正確で素早い作業が可能に!ミスがある場合にも気づきやすい
複雑なシリアルナンバーの転記作業は、ヒューマンエラーが発生する原因になりますが、QRコード読取することで自動入力が可能で転記ミスを防ぐことができます。また、部品番号に相違ある場合は、エラーとして赤く表示し知らせることで作業者にわかりやすく、照合作業のスピードアップに繋がります。
外付けの読み取りリーダーなどは不要で、端末の読取機能だけでスムーズに読取りが可能です。人力による記入やデータ入力などを省略できるため、正確かつスピーディーな対応が可能です。
実際の利用シーンはこちらの動画からご確認ください。
XC-Gateは入力箇所(カーソル)の移動方法がTabキーとなっております。ハンディターミナルの入力形式を設定することで、電子帳票の項目への連続入力することができます。読み取りを続けると同時に記録も完結できるため、ピッキング作業の効率アップに貢献します。
その他、ハンディターミナル側で一括読取の設定もできるため、多数の部品がある場合にはより効率的にご活用いただけます。

入庫記録
課題|現物撮影のためカメラの持ち出し申請の手間があった
入荷した品物の検査・記録のため、現場へカメラと帳票バインダーを持参する必要がありました。
現場へカメラを持ち出す際、管理台帳への申請・承認確認が負担であるほか、撮影したデータは、事務所に戻りSDカードから取り出し、PC作業でExcel帳票へ添付する必要があり二度手間になることもありました。
現場と事務所の行き来や帰所後のPCでの編集作業など作業者にとって業務負荷があったほか、現場への手荷物が増えることで作業現場での遺失や異物混入のリスクにも繋がっていました。

ポイント|撮影した画像をその場で帳票添付できる
端末のカメラで写真撮影・添付ができるため、入荷した品物の現物写真を撮影し、その場で帳票に張り付けることが可能になります。確認のエビデンスとして記録することで、記録表の精度向上も期待できます。
その他、バーコードを読み取ると、品番、品名、場所など読取内容に紐づく情報を自動で表示することも可能です。

作業場所の正誤確認が可能で、予定場所と異なる場合は、照合欄に「NG」を出力することで作業者へ知らせます。
また、リストへのリンクから、過去の作業内容を端末上で確認することができるため、現場にいながら作業に関連する情報確認が可能です。

効果|端末のカメラで写真撮影が可能!持ち出し品を最小限にし異物混入防止にも
現物写真とともに帳票へ添付できるため、入庫した部品や原材料に異常がないかを一目で確認できるほか、証跡として記録することが可能になります。確認者も写真から状況確認できるため、現場に足を運ばず内容確認が可能です。
受入場所を自動照合することで、ミスがあった場合に気付きやすく、後工程への引渡ミスの防止にも繋がります。
帳票入力も現場写真撮影も、ハンディターミナルひとつで作業が完結するため、帳票やカメラなど手荷物が減り、現場での遺失や異物混入防止にも貢献します。
関連記事はこちらからご確認ください。
監査・品質保証・証跡保存に役立つ、電子帳票+写真の記録
監査証跡の記録・品質保証には、デジタルデータの保存を適切に行うことが重要です。
XC-Gate(エクシーゲート)はExcelだけで入力しやすい電子帳票を作成でき、タブレットやスマートフォンから現場の情報を入力・収集することができます。現場から収集するできるデータは、文字や数字だけではありません。XC-Gateには、電子帳票の任意の場所に写真貼付する機能もご用意しています。
メンテナンス記録(報告書)
課題|過去記録の確認の際は、都度事務所に戻り確認する必要があった
記録確認のため過去資料を現場に持っていくことは、ファイル数が膨大なため現実的ではありません。そのため、過去の記録と比較しながら作業したい場合は、都度事務所に戻って確認する必要がありました。
さらに、巡回点検の記録から月報や年報を作成するには、データの加工や編集が必要で、完成までに多くの時間がかかっていました。

ポイント|入力画面から過去実績も確認できる
作業番号を入力すると、あらかじめ紐づけしていたデータを自動で表示できます。
加えて、作業番号に紐づく過去データの閲覧が可能で、月報の形式で過去の作業内容が確認できます。

点検結果の入力は、ハンディターミナル上のタップ操作で可能です。その他、部品交換をした場合や、特筆すべき点がある場合は、画像とともに記録に残すことができます。

効果|点検後の転記業務が不要に!月報や年報の作成も容易に
過去の記録をハンディターミナル上で確認できるため、現場と事務所を往復する必要がなくなり業務短縮に繋がります。過去の実績を閲覧しながら点検業務ができるため異変にも気づきやすく、業務の精度向上も期待できます。
入力した内容を元に月報や年報の作成ができるので、作業後の事務作業が不要になり作業者の負担軽減にも繋がります。
巡回点検での活用例は、こちらをご覧ください。
導入事例:水ing株式会社様
水・環境インフラ施設での巡回点検に利用しています。日報の作成に加えて、貯まった実績を活用して月報や年報を自動作成しておりしきい値を超える値が記録された場合は、アラートでわかるようにしていました。
組付けチェックシート
課題|図面を確認しながら、チェックシートに記録したい
図面を見ながら作業を行い、その結果をチェックシートに入力する業務工程では、現場に紙があふれてしまい、図面の見間違いやチェックシートの入れ違いが発生する恐れがあります。
また、多品種製造を行っている場合は、図面の数も多くなるため、作業に対応している図面をファイルから探し出すだけで膨大な時間がかかっていた。
ポイント|製番に対応する図面の自動表示が可能に
バーコードから製番を読み取ると、その作業に必要な図面を自動で表示します。自動で取得できるため、間違いを防げるほか、対応する図面を探す手間も削減できます。
チェックシートと図面を並べて表示でき、経験の浅い作業者でもわかりやすい帳票となります。

作業完了後は、作業部位の写真を撮影し帳票に添付することができます。図面と並べて表示することで、作業後の最終確認の際にも見やすく、ミスに気付きやすい帳票になります。

効果|図面と作業箇所を並べて表示し、ヒューマンエラーを防止
製番に一致する図面を自動で表示することで、図面やチェックシートを準備する手間を削減できます。図面を表示することで、経験の浅い作業員でも、画面上で組付部位をを確認しながら作業できるため補助的な役割も期待できます。
図面と作業部位の写真を並べて表示することで、ヒューマンエラーの防止に繋がります。
最後に
このようにXC-Gateでは、タブレットだけでなくハンディターミナルでも帳票の電子化が可能です。QRコードやバーコードを読み取ることで入力の手間を削減できるほか、入力ミスの防止にも繋がります。
帳票の作成は使い慣れたExcelで可能ですので、ハンディターミナル専用アプリの開発にお困りの方は、ぜひこの記事を参考にしていただければ幸いです。
まとめ
・ハンディターミナルの帳票作成においても、Excelでの画面設計が可能
・QRコードやバーコード読み取りで入力の手間を削減
・入力ミスや誤記などのヒューマンエラー防止に繋がり、作業効率化に貢献
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